(国見岳山頂ジャンプ)

(写真は昼撮影)19時に熊本出発。高森経由で椎葉村へ。21時15分「五ヶ瀬ハイランドスキー場」駐車場に到着。約2時間15分かかります。
駐車場は真っ暗。車はなし。小雨。気温14度寒い。

コース:駐車場→ゴボウ鼻登山口→杉越→白岩山→馬つなぎ場→扇山山小屋→耳川まで下りる→雷坂登山路
→国見岳→高岳→椎葉峠→三方山→向坂山(むこうざかやま)→杉越→駐車場。 55km、累積高度なんと4900m!

21時42分出発。メンバーは6名。気温14度、雨。出発前に前祝い(・・オイオイ)。

「ゴボウ鼻登山口」(写真左):スキーゲレンデ、向坂山は行かず、途中の「ゴボウ鼻登山口」から杉越へ。25分で到着。
「杉越」(写真右):ゴボウから18分で到着。昔ここに関所があったとのこと。
地名は「杉越」「日肥峠」「白岩峠」と3つの呼び名があります。

このコースは「霧立越」と言われています。平家が壇の浦で敗戦して椎葉に逃げた道、西郷隆盛が田原坂の戦いで敗戦して人吉に逃げた道とのこと。
昔から馬見原から椎葉まで馬で荷物を運んでいた道で、昭和12年まで使っていたそうです。こんな道を馬が通れるのだろうか?
「タイシヤ流」とは兵法の一つです。

杉越から15分で「白岩山」登頂(1620m)。真っ暗ですが、ライトを消すとほのかに梁線が見えました。
雨は降ったりやんだり、雨具を着たり脱いだり、忙しい。

「水呑の頭」とは標高1646mの山です。ルートから100m離れた所。以前ここに水があったとか?山頂に水?
この辺はツクシシャクナゲが群生しているそうで5月が見ごろ。

「霧立越」で中間の低いところが「馬のつなぎ場」。広い空間です。ここで馬を休ませたのでしょう。
秋は紅葉がきれいです。「カシバル峠」とはスキー場の所です。(別の日の撮影)

扇山600m手前に「扇山山小屋」があります。寝れます。囲炉裏もあります。(左写真は別の日撮影)
1:20到着。出発して3時間30分。雨なので扇山は上らず、気温13度、寒い。小屋でしばし休憩。

1:45小屋出発。ここから耳川まで下りていきますが、これがアップダウンの連続。
13kmほどの道、途中舗装道路に100mほど出た。その後は工事中の道(ジュチャジュチャ)、石だらけ道、と大変。
3時間(4:45)もかかってやっと耳川に下りてきました。ここで朝食。

予定(三方界)より1.5kmほど南に出てきました。雨は止み青空が見えてきました。
耳川はきれいな渓流。やまめ釣り場だそうです。

5時30分から「雷坂登山道」に入ります。これがとんでもない道でした。写真左の赤丸を上ります。
入口には何の標識もありません写真(右)。写真中央が入口、初めての人には絶対わかりません。

入口から藪こぎ。道はありません。しかし、看板がある。これが登山道なのか!?

とにかく上るのみ。5kmで1000m一気に上ります。国見岳までは高低差1150m・・とにかくきつい。途中、道の崩壊も。

写真左:1時間7分で「山池登山口」通過。1時間20分(8:45)で「長谷登山口」到着。
ここから沢に沿って上って行きます。

長谷登山口で休憩。沢の水でビール冷やして中祝い。

9:15再出発。沢沿いに上って行きます。数回沢を横断しますが、滑って両足ドボン。ビチョビチョ。

「バイケイソウ」が群生していました。花が梅、葉がケイランに似ているのでこの名があります。猛毒です。
オオバギボウシに似ているため誤食して死亡する事例が毎年あるそうです。要注意!

国見岳の手前に「力水」(湧き水)があります。これは助かります。さっそく持っているボトルをすべて満タンに。
看板の宮崎弁がおもしろい。数ヶ所宮崎弁看板が立てられていました。

湧き水はあちこちで見られます。きれいな水で飲めます。

国見岳山頂手前。ほこらが雨・台風に耐えて、壊れずありました。

雷坂登山口から4時間50分、スタートから13時間(10:20)かかってやっと山頂へ。
国見岳(1739m)、熊本県で一番高い山。もう、眠いしクタクタ。

山頂からのながめ(北側):阿蘇の根子岳、高岳が見えます。

山頂からのながめ(東側):今上ってきた「雷坂」(赤丸)。

山頂からのながめ(北東側):今から行く高岳・三方山へのコース(赤丸)。

左)10時40分下山。この辺で「オオヤマレンゲ」を発見。
右)国見岳周辺でもいたる所で樹枝が枯れていました。鹿の害でしょうか。

左)尾根道は間違えませんが、こんな平坦な所ではどっちに行っていいかまったくわかりません。
コンパスがとても頼りになりました。必ず持っていきましょう。
右)途中にあった展望岩、なんと高所恐怖症のK君がトライ!

国見岳から2時間半で高岳到着。ここから峠まで下山するのですが、坂は急降下でツルツル状態。
滑ってゆっくりしか下りれません。ところがY中さんは飛ぶように下りて行きます・・さすが
これから「てれっとの神武さん」と呼びましょう。

高岳から15分で椎葉峠到着。峠から30分で三方山(1578m)到着。
あとは三方山〜向坂山5.5kmのみ。

しかし、この道は上りばかり。しかも道がわかりづらい。何度もコースアウト。
最後の向坂山の上りはさすがに皆ぐったり。だれもしゃべりません。

三方山から2時間で向坂山(1684m)に到着。もうこれで上りはありません。
みんな座り込んでしまいました。しばらく立てませんでした。

16時47分、駐車場に到着。19時間の大トレイルでした。

累積高度4900mはハセツネ(4800m)、STY(4860m)、八ヶ岳トレイルよりも多い。
時間は逆に19時間と3つよりは短く、いかにこのコースがハードだったかわかる。
走る前は扇山からの道、雷坂の状況がわからなかったので、楽勝に考えていた。
しかし、走り終わるとキツさは忘れます。とても面白いコースでした。また行きましょう。


「記録」:五ヶ瀬スキー場駐車場→(0.8km・25分)→ゴボウ鼻登山口→(0.7km・15分)→杉越峠→(2km・15分)
→白岩山→(6.5km・2時間半)→扇山山小屋→(13km・3時間)→雷坂登山口→(10km・3時間)→山池登山口
→(1km・10分)→長谷登山口→(2km・1時間)→国見岳→(9km・2時間半)→高岳→(3km・45分)→三方山
→(5.5km・2時間)→向坂山→(2.5km・30分)→駐車場



トップに戻る